絵を見て深く感動したり、泣きそうになったことってありますか?
私は、ずっと昔、ゴッホ展で何とも言えない感動に包まれて、泣きそうになったことがあります。
ゴッホと私では、生きてる時代も国も違う、話していた言葉も違う。頭で考えれば共通点はほぼありません。
でも、心の奥が震えるような感覚があって、英語で言うなら――
“It really spoke to me.”
となると思います。
今日はそんなふうに、感情や印象を伝える英語表現をご紹介します!今日もアートを語りましょう。
① It draws me in.(引き込まれる)
アートを見ると、「きれい」「すごい」だけじゃ表せない気持ちになりますよね。
そんな時に使える表現を、ゴッホの「星月夜」を例にご紹介します。
Vincent van Gogh《The Starry Night(星月夜)》

The Starry Night Saint Rémy, June 1889
ゴッホの〈星月夜のような絵に出会ったとき。
その雰囲気や感情を、こう表現できます:
- It draws me in.(引き込まれる)
The way the sky moves really draws me in. (空のうねり方が、すごく引き込まれる。) - It’s powerful.(力強い)
The brushstrokes are so bold—it’s really powerful. (筆づかいがとても大胆で、力強い作品です。)
会話例
A: The way the sky moves really draws me in.
B: Totally. It’s like the sky is alive.A:空の動き方に引き込まれるね。
B:ほんと、生きてるみたい。
② It speaks to me. 心に響く、自分に語りかけてくる
冒頭でも紹介したフレーズです。感想がうまく言葉にならない。でも、なにかを感じた――
そんな時にぴったりな表現がこちらです。

Edward Hopper
シカゴ美術館にある作品で、真夜中の都会にあるダイナーに光が当たっています。そこで食事をする人々、仕事をしている人々、何だか自分もいたことはあるような、それでいて遠くの景色のような、色んなことが頭を巡る作品です。
- This painting makes me think about loneliness.
(この絵を見ると、孤独について考えさせられる。) - It speaks to me.(心に響く、自分に語りかけてくる)
I don’t know why, but this piece really speaks to me. (なぜかわからないけど、この作品、心にすごく響くんです。)
会話例
A: I don’t know why, but this piece really speaks to me.
B: Same here. It’s so quiet, but so powerful.A:理由はわからないけど、この作品、心にすごく響く。
B:私も。同時に静かで、力強いよね。)
③ The composition is really interesting. 構図がとても面白いですね。
“I like it.”だけでも十分ですが、もっと深く話したい時は一言理由を添えると深みが出ます。
Pierre-Auguste Renoir の名作を例に見てみましょう。

Luncheon of the Boating Party (between 1880 and 1881)
I like this piece! と言った後に、その理由を添えるのです。
- The composition is really interesting.
(構図がとても面白いですね) - I love the way the artist uses light. (光の使い方がとても好き。)
- I was impressed by the details. (細かいところまで描かれていて、感動した。)
会話例
A: The composition is really interesting. It feels like we’re right there.
B: Totally. It’s like we’re at the table with them.A:構図がすごく面白い。まるでそこにいるみたい。
B:うん、一緒にテーブル囲んでる気分になる。
今日のまとめ
- 英語を話すって、「正確さ」よりも「感じたことを言葉にする力」。
- アートを前にした時の感情は、あなたの心が動いた証拠です。その動きを、少しずつ言葉にする練習をしていきましょう。
- 最初はたどたどしくてOK。自分なりの表現で十分素敵です。
- 感性と思考をつなげる「ことばの架け橋」として、英語を使ってみましょう。